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ポータブル電源や車のインバーターでスターリンクを使用するときの注意

2024年能登半島大地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

現在KDDIの臨時基地局や、支援のための通信拠点としてスターリンクが使われています。
KDDIで約350台のハイパフォーマンスモデルをはじめ、SoftBankも1月10日に100台のハイパフォーマンスモデルを無償提供すると発表しています。※KDDIは臨時基地局などに別途350台程度の導入も行っています。
個人でも購入して使うことのできるスターリンクですが、建物に固定して使うのではなく、一時的に屋外に設置して使用する場合の電源について注意点をまとめました。

目次

個人・法人の臨時使用時の注意点

現在スターリンクには「屋外モード」が導入され、電波法に抵触することなくルーターを屋外において使用できるようになりました。

※5GHzの一部の帯域を使用した通信機器を屋外で使用する場合、事前に許可を得ていない場合は電波法違反になります。スターリンクアプリから屋外モードに設定することで、5GHz帯の電波を別の周波数に変更できるのですが、この状態でもまだ電波法に抵触する周波数帯の電波を出してしまうようです。そのため実際にはこの屋外モードへの切り替えだけでは不十分でサポートから5GHzの電波停止を依頼する必要があります。

そのため被災地などでも屋外や避難所をはじめさまざまなところでスターリンクが活躍すると想像できます。

屋外で使う時の電源

被災地に限らず、スターリンクを屋外で使用する際には、ポータブル電源や車のシガーソケットからインバーターを使って電源を確保することも出てくると思います。
スターリンクは電源があり空が開けてさえいれば、理屈ではどこでも・いつでもインターネットにつながるのですが、この電源にも注意すべきことがあります。

ポータブル電源やインバーターで重要なのは出力だけではなく波形も大事

スターリンクは第二世代の標準キットが一番消費電力が小さく、現在当社に設置しているスターリンクでは29W~59Wで平均すると45W程度です。

公表データでは平均消費電力は50W~75Wとなっています。今後発売される第三世代は75W~100Wとされています。

臨時の電源で気を付けること

電源の出力

  1. 100Vの出力に対応していること
  2. 原則として100V(または110V)の出力に対応している必要があります。

  3. 100W以上の出力があること
  4. 第二世代のスターリンクを稼働させる場合でもこのくらいの出力があった方が安心できますが、ハイパフォーマンスキットや第三世代キット(日本では未発売)を使う場合はこれでも足りないかもしれません。

出力波形

  1. 正弦波(純正弦波)・・・〇
  2. スターリンクをはじめ精密機器や長時間使う機器には原則として正弦波一択です。

  3. 修正正弦波・疑似正弦波・・・×
  4. 修正正弦波・擬似正弦波とは正弦波に似せて作られた波形ですが、なめらかではなく階段状の波の形をしています。
    スターリンクが動かない、またはすぐ止まる、などの可能性があり、かつ故障や寿命を縮める可能性もあります。

  5. 矩形波(くけいは)・・・×
  6. スターリンクが動かない、またはすぐ止まる、などの可能性があり、かつ故障や寿命を縮める可能性もあります。

修正正弦波や矩形波のポータブル電源やインバーターはお手頃価格で販売されているものが多いので、安い電源を購入するときは必ずこれらの情報を確認しましょう。

スターリンクをポータブル電源で使うときの注意